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二次関数

二次関数のグラフと式(ステップ解説)

y=ax²+bx+c の意味から、軸・頂点・平方完成・最大最小・切片・判別式、平行移動、条件から式を決める手順まで詳しく解説。放物線の式・解の公式計算機ですぐ確かめられます。

1.この記事で学ぶ流れ

二次関数は、グラフが放物線になる関数です。式の形を読み取り、軸・頂点・最大/最小・切片を順に求める力が中心になります。

  1. 二次関数とは何か(定義と係数の意味)
  2. グラフの形(上に凸/下に凸)と a の符号
  3. 軸の公式と頂点の求め方
  4. 平方完成で頂点形へ変形する
  5. 定義域つきの最大・最小
  6. 切片と判別式(x 軸との交わり)
  7. 平行移動・拡大縮小でグラフを動かす
  8. 条件から式を決定する
  9. 二次方程式・不等式とのつながり
  10. 例題とチェックリストで定着させる

2.ステップ1:二次関数とは

x の二次式で表される関数を二次関数といいます。いちばん基本の形は次の一般形です。

y = f(x) = ax² + bx + c
(ただし a ≠ 0)
  • a … 二次の係数。グラフの開き方と向きを決める
  • b … 一次の係数。軸の位置に影響する
  • c … 定数項。y 切片(x=0 のときの y)になる
  • a = 0 だと一次関数になり、二次関数ではない

3.ステップ2:グラフの形(放物線)

二次関数のグラフは放物線です。まず a の符号だけ見れば、上向きか下向きかが決まります。

a > 0 → 下に凸(∪)。頂点で最小
a < 0 → 上に凸(∩)。頂点で最大
|a| が大きい → 急に開く(細い)
|a| が小さい → ゆるやかに開く(広い)
  1. a の符号を確認する(向き)
  2. |a| の大小で開き具合をイメージする
  3. あとで軸・頂点を求めて位置を確定する

4.ステップ3:軸と頂点

放物線は左右対称です。対称の軸と、その軸上にある頂点がグラフの中心です。

軸: x = −b / (2a)
頂点の x 座標: h = −b / (2a)
頂点の y 座標: k = f(h) = a·h² + b·h + c
頂点: (h, k)
  • 頂点の y 座標 k が、定義域が実数全体のときの最大値または最小値
  • 検算: 平方完成した結果の頂点と一致するか見る
  1. h = −b/(2a) を計算する
  2. x = h を元の式に代入して k を求める
  3. 頂点 (h, k) と軸 x = h を書く
  4. a の符号から「最大」か「最小」かを決める

5.例題A:軸と頂点

y = x² − 4x + 3 の軸と頂点を求めます。

a=1, b=−4, c=3
h = −(−4)/(2·1) = 4/2 = 2
k = 2² − 4·2 + 3 = 4 − 8 + 3 = −1
軸: x = 2
頂点: (2, −1)
答え: 軸 x=2、頂点 (2,−1)
  1. 公式で h を出す
  2. f(2) を計算して k を出す
  3. a>0 なので頂点は最小点

6.ステップ4:平方完成(頂点形へ)

一般形を y = a(x − h)² + k の形に直す変形を平方完成といいます。頂点が一目でわかります。

y = ax² + bx + c
  = a(x² + (b/a)x) + c
  = a(x + b/(2a))² − a(b/(2a))² + c
  = a(x − h)² + k
(h = −b/(2a))
  1. x² の係数 a で二次・一次の部分をくくる
  2. 括弧内を (x − h)² の形にする(半分して二乗)
  3. くくり出した定数を整理して +k にする
  4. 頂点 (h, k) を読み取る

7.例題B:平方完成

y = x² − 4x + 3 を頂点形に直します。

y = (x² − 4x) + 3
  = (x − 2)² − 4 + 3
  = (x − 2)² − 1
答え: y = (x − 2)² − 1(頂点 (2,−1))
  1. x² − 4x に着目(半分は −2、二乗は 4)
  2. (x−2)² − 4 + 3 と書く
  3. 定数をまとめる

8.ステップ5:最大値・最小値

定義域(x の動ける範囲)によって、最大・最小の取り方が変わります。

定義域が実数全体のとき
  a>0 → 最小値 k(頂点)、最大値なし
  a<0 → 最大値 k(頂点)、最小値なし

定義域が閉区間 [p, q] のとき
  端点 f(p), f(q) と、軸が区間内なら頂点の値を比較
  • 軸が区間の左側にある → 区間内では右端側が頂点に近い/遠いを図で判断
  • 軸が区間内 → 頂点が最大または最小の一方、もう一方は端点比較
  • 軸が区間の右側にある → 同様に端点で決まる
  1. まず a の符号と頂点を求める
  2. 定義域を確認する(全体か、区間か)
  3. 区間なら「軸が区間の中/外」を見る
  4. 候補の y 値を比較して最大・最小を決める

9.例題C:区間での最大最小

y = x² − 4x + 3(0 ≤ x ≤ 3)の最大値・最小値を求めます。

頂点 (2,−1)、軸 x=2 は区間 [0,3] 内
a>0 なので区間内の最小は頂点 −1
f(0)=3, f(3)=0 → 最大は 3
答え: 最大値 3(x=0)、最小値 −1(x=2)
  1. 頂点と端点の値をすべて出す
  2. a>0 なので頂点が最小候補
  3. 端点の大きい方が最大

10.ステップ6:切片と x 軸との交点

グラフをかくときは、y 切片と x 切片(あれば)も使うと正確です。

y 切片: x=0 → y = c  → 点 (0, c)
x 切片: y=0 → ax²+bx+c=0
判別式 D = b² − 4ac
  D>0 → 異なる2交点
  D=0 → ちょうど1交点(接する)
  D<0 → x 軸と交わらない
  • 交点の x 座標は二次方程式の解そのもの
  • 詳しい解法は学習ページ「解の公式」や因数分解計算機も参照
  1. y 切片 (0, c) を取る
  2. D を計算する
  3. D≥0 なら解の公式または因数分解で x 切片を求める
  4. D<0 なら「x 軸と交わらない」と書く

11.例題D:切片

y = x² − 4x + 3 の切片を求めます。

y切片: (0, 3)
D = (−4)² − 4·1·3 = 16−12 = 4 > 0
x²−4x+3=0 → (x−1)(x−3)=0
x切片: (1,0), (3,0)
答え: y切片 (0,3)、x切片 (1,0)(3,0)

12.ステップ7:グラフのかき方(手順)

テストでは次の順でかくと失敗しにくいです。

  1. a の符号で向きを決める
  2. 軸 x=h と頂点 (h,k) を求める(または平方完成)
  3. y 切片を取る
  4. 必要なら x 切片・対称な点を取る
  5. 滑らかな放物線で結ぶ(軸に対して左右対称)

13.ステップ8:平行移動・拡大縮小

基本の y = x² から、係数と平行移動でほとんどの二次関数グラフを理解できます。

y = a(x − p)² + q
  → y=x² を
    横に p、縦に q 平行移動し、
    y方向に a 倍(a<0 なら上下反転)

例:
y = 2(x−1)² − 3
  → 頂点 (1,−3)、下に凸、やや急
  • (x − p) … x 軸方向へ p(式の中の符号に注意)
  • + q … y 軸方向へ q
  • a … 縦方向の拡大・縮小と反転

14.例題E:平行移動の読み取り

y = −2(x + 1)² + 4 の頂点・向き・最大値を求めます。

y = −2(x − (−1))² + 4
頂点 (−1, 4)
a=−2<0 → 上に凸、最大値 4
答え: 頂点 (−1,4)、最大値 4
  1. (x+1)=(x−(−1)) と読み替える
  2. 頂点形から (h,k) を読む
  3. a の符号で最大/最小を決める

15.ステップ9:条件から式を決める

「頂点が分かっている」「3点を通る」など、条件に合わせて使う形を選びます。

頂点が (h,k) で点 (x₁,y₁) を通る:
a = (y₁ − k) / (x₁ − h)²
y = a(x − h)² + k
  1. 頂点 (h,k) が分かる → y = a(x−h)² + k とおき、もう1点で a を決める
  2. x 切片 α, β が分かる → y = a(x−α)(x−β) とおき、もう1点で a を決める
  3. 一般に3点 → y=ax²+bx+c の連立(放物線の式計算機の3点タブが便利)
  4. 軸や対称性の条件があれば先に h を確定する

16.例題F:頂点と1点から式

頂点が (1, −1) で点 (0, 3) を通る二次関数を求めます。

y = a(x − 1)² − 1
3 = a(0−1)² − 1
3 = a − 1
a = 4
y = 4(x − 1)² − 1
展開: y = 4x² − 8x + 3
答え: y = 4(x−1)² − 1

17.ステップ10:二次方程式・不等式との関係

グラフと方程式はセットで理解すると強いです。

ax²+bx+c = 0  … グラフと x 軸の交点
ax²+bx+c > 0  … グラフが x 軸より上の x の範囲
ax²+bx+c < 0  … グラフが x 軸より下の x の範囲
  • D の符号で交点の個数が分かる
  • 不等式は「グラフの上下」で解くと符号ミスが減る
  • 解そのものは解の公式・因数分解計算機で検算できる

18.どの手順を使うか(早見)

問題の聞かれ方から、使う技を選びます。

  1. 軸・頂点・最大最小 → 公式 h=−b/(2a) または平方完成
  2. グラフをかく → 向き・頂点・切片の順
  3. 式の決定(頂点+点)→ 頂点形
  4. 式の決定(3点)→ 一般形の連立
  5. x 切片・方程式 → 因数分解または解の公式
  6. 不等式 → グラフの上下+判別式

19.よくある間違い

次のミスに特に注意してください。

  • h = −b/(2a) の符号を落とす(− を忘れる)
  • 平方完成で (b/2a)² の引き忘れ・符号ミス
  • a の符号と最大/最小を逆にする
  • 定義域つきなのに頂点だけ見て終わる
  • (x+1)² を頂点 x=1 と読み間違える(正しくは x=−1)
  • 判別式の計算ミスで交点の個数を誤る
  • 平行移動で「式の中の符号」と「移動方向」を逆にする

20.解くときの手順チェックリスト

問題を見たら、紙にこの順で書くと安定します。

  1. 一般形か頂点形かを確認する
  2. a の符号(向き)を書く
  3. 軸と頂点を求める
  4. 定義域の有無を確認し、最大/最小を決める
  5. 必要なら切片・D を出す
  6. グラフまたは式の決定なら対称性・条件を使う
  7. 放物線の式計算機・解の公式で検算する

21.計算機で確かめる

手順を覚えたら、放物線の式で係数や頂点形を入れて頂点・軸・切片を確認しましょう。交点や方程式は解の公式・因数分解、接線は接線の方程式ツールとあわせると理解が深まります。

係数 a・b・c や頂点形を入れると、頂点・軸・切片・判別式までまとめて確認できます。

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